灼熱の京都旅行

gogoemipon2005-08-08

[ETC]うだるような暑さ。連日クラクラする。

日本全国すっぽりサウナの様だというのに、わたくし、週末は京都に行っておりました。えぇっ! いったい何故に日本でも知られた熱帯地域なぞに?とお思いでしょう。事の発端は先月初めのハハからの電話。

「えみちゃんっ、来月京都に行きましょうっ」

わたしのハハは何がダメって暑いのがダメ。ふくよかなカラダにも後押しされてると思うが、何しろわたしとは体感温度が5℃は違うんじゃないかと思う。ふだんからワガママで言いたいことを言うひとだが、さすがに子供じゃないんで「これこれ、と考える人もいると思うよ」とか「違う立場で見ればそうじゃないかもよ」とか諫めると、「まぁ、そうかもね」と引くのだが、こと暑さについては絶対じぶんの温度感覚が正常だとゆずらない。わたしはしょっちゅう「あんたよく暑くないわね」とか、「寒いぃ? 何言ってるのっ、おかしいんじゃないのっ」とおこられる。

25℃の室温に半袖だとちょとサムイな、などと思っちゃいけないのだ。そんなハハが京都? 聞けば比叡山延暦寺での薪歌舞伎と翌日の貴船川床での昼食、というツアーを見つけたという。わたしは舞台を見るのは結構好きで、現代劇が多いのだがコクーン歌舞伎も見ればアイリッシュダンスも見る。いいなぁ、薪歌舞伎。同宿すると、また夜の冷房で揉めそうだが、しっかり寝間着を着ることにして京都旅行と相成ったわけである。

土曜日の朝、東京発の新幹線グリーン車に乗り込む。なかなか豪勢な旅の始まりだ。歌舞伎を見るのに夕食を早めに済ませてもらおう、という事で、ひるごはんも前倒しになる。車中で配られたおべんとうは、さっきホームで見かけた日本橋の料亭のお兄さん達が運んで来ていたもの。これが美味しくて、何だかうれしくて、前途洋々なかんじ。冷房もそこそこでハハから文句も出ず、ま、そこまでは万事順調。

いや、暑いわ、京都。到着後に龍安寺観光だったのだが暑いの暑くないの。前回龍安寺を訪れたのは厳寒の2月。骨まで冷え切るような中で見た石庭と蝉の声で人声もかき消される真夏の石庭。なかなか面白い対比ながらすでにヘトヘトに。そして、何と言うことでしょう、比叡山の天気が不良で延暦寺での上演は中止! 南座に変更というでないのっ。だったら歌舞伎座に行くよ〜。

気を取り直しての舞台。仁左衛門の上品な親獅子、中村壱太郎の初々しくて可憐な子獅子で演じられた連獅子は華やかで、美しい。あまり好きでなかった演目を見直すとともに「あぁ〜、これは夜空をバックに野外舞台で見たかったよぉぉぉ」

雁治郎の「永久の燈火ー最澄入寂」はビバ叡山な仏教ミュージカル。いかにも野外チックな演出だったのでこれも残念。それでもそこそこ堪能できた京都の一夜でアリマシタ。

翌日は鞍馬寺をまわって待望の川床。しかーし、貴船口からの大渋滞、あふれる観光客。イヤな予感はしていた。着いた料理屋といえば、をいをい、これは海の家? チープなゴザに貧相な料理、何げにドブ臭い様な気もしてくる。「ごゆっくりどうぞ」と言った口で「お済みですか〜」と食べ終わってない皿を下げようとする夏のバイトのおねえちゃん。もう飲むしかない状態で、ビールに冷酒をごくごくと。しくしく、やっぱり自前で高級なとこ行くしかないわねぇ。

汗をダラダラ、代謝に励んだ夏の京都。もう最初で最後かねぇ、それとも来夏リベンジか。おみやげに買った鍵善さんの竹筒水ようかん、甘露竹をチュルチュルしながら考えている。


今日の一枚  「閉めてっ、アタシも行くっ」