スター・ウォーズ その2

gogoemipon2005-07-12

[CINEMA] WinPC購入、唐突に。今日帰ってしまったHちゃんがセキュリティ・ソフトやらFFTPやらHP作成ソフトやら突貫で入れていってくれました。ネットの接続設定ほか各種設定も済ませて「ほりゃっ、これで快適だっ」って。G4と2台並べる器量も無いわたし。でも頑張ってにゃんこページや版画ページ作らなきゃ、です。

さて、スター・ウォーズ。主題は戦争と正義と愛なのよね。愛するものを守りたい、失いたくない、その力が欲しいっ、とアナキンはダークサイドに落ちる。あんなに生き生きとしていたパドメはただただシクシク泣いてるだけだし、アナキンとパドメの心理描写がお粗末すぎるんでないの、ってかんじ。4とのつなぎをしっかりさせるため、あるいは最終作となるのでここはひとついろいろ盛り込みたい、といった事があるにせよ。ま、評議会に追いつめられ、たったひとつの心のやすらぎであるパドメを守ろうとするあまりだとはわかる。でもしょせんこれってルーカスの反戦表明なんだろうなー、と。テロ以来アメリカは無差別な暴力に対して暴力で報いているのは正義と、そして愛する家族・友人をもう二度とむざむざ殺させまいぞ、なわけで、それでも戦争を容認できないよ、というハリウッドが見せる反戦なんだと思った。作中のこども殺しとアナキンの無惨な姿はSFファンタジーの範疇ではない。

1977年のエピソード4では悪者をやっつけるお姫様とヒーロー達、というおとぎ話が成立していける世界だった。もちろん当時だって世界はそんなに単純じゃなかった。78年にはソ連アフガニスタンに介入したし、ポル=ポト政権下でカンボジア国民は大量に虐殺され、中東では終わることのない対立があった。それでもベトナム戦争終結したし、まだ「ものがたり」が生きていられた。SFの世界ではスター・ウォーズ以前・以後、ということばが使われる。と同じく9・11以前・以後というキーワードがある。ディズニーでさえインクレディブルな正義や愛の物語を紡ぎ、トップガンのような脳天気さはどこにも残っていない。反戦のかたちも複雑になるしかない。愛や正義を踏みにじる暴力は許せない、がそれが「報復」や「戦争」でいいのか、と悩む米国映画人のルーカス、なんだな、と、こちらも複雑な思いでエンドロールを眺めることになったのであったよ。


今日の一枚  「ダレなの、このひとたちー」