本のはなし 16

gogoemipon2006-02-28

[BOOKS] 洗濯機がこわれた。

旅行から帰ったムスコのGパンからシャツから大量の洗濯物があるのよ。修理の電話をすると何と5日後だという。何ですとぉ。大量の洗濯物を放置するわけには行かない。とにかく早くお願いしますと頼み、20数年ぶりにコインランドリー行き。3台使いましたわ。何とか終わらせて帰ってみると、夕方遅くなら修理に来れるという。もうぅっ。骨折り損じゃないの。モーターがダメになったという事で基板交換してもらったが、修理代2万円弱。やり場の無いイラダチに襲われる。

前に使っていた自動二槽式は19年も働いて働いて引退したというのに、今のはまだ7年目。どいういうこっちゃ。よく言われることだけれど、あいしーだのまいこんだの信用なんねぇだ。



「弧宿の人」 宮部 みゆき
讃岐国、丸海藩。虐げられた育ち方をしてきた少女・ほうはこの地に落ち着くことになった。折りしも藩には幕府の罪人・加賀殿が流され、以来、加賀殿の所業をなぞるかのように毒死や怪異が頻発。そして、加賀殿幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほうは「鬼」とされる加賀殿を身近にすることになる。

上下本の長編。淡々とした筆致で進むので結構しんどい。加賀殿が出てくるのは下巻からだし、全体の雰囲気がとにかく暗ーいので、読んでいてどんより。ひとが死にすぎ。収束の部分に無理がありすぎ、と思われる。



「蒲生邸事件」 宮部 みゆき 文春文庫
予備校受験のために上京し、平河町一番ホテルに宿泊していた尾崎孝史は、2月26日未明、ホテル火災に見舞われた。間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、そこは昭和11年の雪降りしきる帝都・東京。いままさに2・26事件が起きようとしていた。その日、蒲生邸では蒲生陸軍大将が自決。三宅坂一帯は叛乱軍に占領され…。

タイム・スリップという非現実さのスタートながら舞台が昭和11年であるせいか、ヘンな違和感はない。近代史で1番といっていいほど時代の空気や閉塞感を理解しないとわからない2・26事件。本作は事件そのものとは大きく関わっていないのでSFミステリとして読めるでしょう。「弧宿の人」でも感じたが抑揚が少ない宮部作品は好き嫌いが分かれるなと思う。1997年日本SF大賞受賞作。


今日の一枚  「うーん、どうしようかな」