本のはなし 17

gogoemipon2006-08-15

[BOOKS] 停電、ビックリ。

あの船、いったいいくらの損害賠償請求されるんだろー。

さて、ひさしぶりに「本のはなし」。実に5ヵ月半ぶり。いや、読んでたんだけどね。



容疑者Xの献身」 東野圭吾

中学生の娘と2人で暮らす靖子はつきまとう元夫を娘と殺害してしまう。思わぬ事態に呆然とする靖子に隣に住む高校の数学教師石神が協力を申し出る。やがて死体が発見され、身元が判明してから、靖子のもとにたびたび刑事が訪れる。靖子のアリバイは捜査を見越した石神の指示によるものだった。

2005年「このミステリーがすごい」「週刊文春ミステリーベスト10 」等でダントツの1位。天才物理学者で「ガリレオ探偵」の異名を取る石神の同級生湯川と石神ふたりの頭脳戦が進む。アリバイ崩し、といえば単純だがこれがすごい。派手な展開があるわけではないのにぐいぐい読み進んでしまう。

ただし、動機面となると、強い想いを靖子に抱いていたとはいえ、ここまでやるのがわからないというか。キャッチで「これほどまでに深い愛」とか「命がけの純愛」とかあるけど、コワイよ、と思う。一方的な愛情だもん、結局。東野氏の「秘密」を読んだときも、愛という名の執着、ってかんじで引いた。今回もちょっとそこは引き気味。男性の評価がすごく高いのよねぇ。オトコってねばっこいもんなー。



「パズル・パレス」 ダン・ブラウン

最も謎に包まれた史上最強最大の諜報機関、NSA。別名パズル・パレス。全通信を傍受・解読できるNSAのスーパーコンピュータ「トランスレータ」が狙われる。テロ対策ではあるが、一般市民の全通信も監視可能なこのコンピュータの存在は決して公にできない国家機密。憤りを持った元スタッフが、自ら開発した「デジタル・フォートレス」という解読不可能な暗号ソフトを楯に、「トランスレータ」の公表を迫った。NSA暗号解読官スーザンはこの危機に対処を始めるが・・・。

ご存知ダン・ブラウンのデビュー作。1998年出版。処女作からスピードあふれる筆致で面白い。が、「デセプション・ポイント」と同じく国家の陰謀系なので米国人にはすごく受けると思うけれど、わたしはラングドン・シリーズのほうが断然面白かった。シリーズ3作目を執筆中だそうで、楽しみ。本作では日本人が二人出てくるんだけど、ほとんど聞いたこともない名前なのよ。まるで坊さんの名前。どっから引っ張ってきたんだー?



日本沈没」 小松左京 小学館文庫

いわずと知れた名作。小松左京監修、谷甲州執筆の第二部を図書館にオーダーしているので、その前に復習、と読んだ。1973年出版でっせー。一部すっごく古臭い描写があるんだけど(映画ではスーパーレスキューになってる玲子さんのパーティーの雰囲気とか)今読んでもすっごく面白い。結局日本人のアイデンティティーがテーマなので、今この時代こそ、と思います。第二部はどうだろう。



今日の一枚  「せまいわぁ」